キーワード選定は、無料の道具だけでも十分に始められます。Google 検索そのものの機能、キーワードプランナー、Search Console、Google トレンドの4つを使い分ければ、候補集めから需要の確認、公開後の見直しまで、ひととおりの作業ができます。
ここでは、それぞれのツールが何に向いているかと、使うときの限界を、目的別に説明します。ツールの画面や機能は変わることがあるため、執筆時点の内容として読み、実際の操作は公式の案内で確認してください。
候補を集めるなら、Google 検索そのもの
最も手軽な道具は、普段使っている Google 検索です。次の3つの機能が、候補集めに役立ちます。
- 検索窓のサジェスト:語を入力すると出る、続きの候補
- 関連する検索:検索結果ページの下部に並ぶ、関連語
- 他の人はこちらも質問:結果の途中に出る、質問形式の疑問
どれも、実際に検索している人の言葉に近いのが利点です。専門用語ではなく、読者の使う言い回しが見つかります。
限界は、検索回数がわからないことです。候補が出ていることは、それなりの需要があることを示しますが、どのくらいの規模かまではわかりません。需要の大きさを知りたいときは、次のツールを使います。
需要の大きさを見るなら、キーワードプランナー
Google 広告の機能の一つで、語ごとの月間の検索回数の目安を調べられます。広告を出さなくても、アカウントを作れば調査に使えます。
得意なのは、複数の語の検索回数を、まとめて比べることです。たとえば「リライト」「記事 書き直し」「記事 更新」の3つを入力して、どれが多く検索されているかを見比べられます。
限界は、広告を出していないアカウントでは、数字が「1000〜1万」のような幅で表示されることがある点です。細かい数字の差は見分けられないので、桁の違いを見る使い方が向いています。また、広告主向けの道具なので、ブログの記事を書く際の競合の強さまでは判断できません。
自分のサイトの現状を見るなら、Search Console
Google が無料で提供している、サイト運営者向けの道具です。自分のサイトが、どんな検索語で表示され、何回クリックされたかを確認できます。
得意なのは、公開後の見直しです。想定していなかった言葉で表示されている記事や、表示回数が多いのにクリックが少ない記事を見つけられます。これらは、リライトや新しい記事のヒントになります。
限界は、記事を公開したあとでなければ、データが貯まらないことです。ブログを始めたばかりの段階では、見るものがほとんどありません。そのため、立ち上げ時はGoogle検索とキーワードプランナーで候補を集め、記事が増えてからSearch Consoleに軸足を移す流れになります。
時期の動きを見るなら、Google トレンド
言葉への関心が、時間とともにどう変わるかをグラフで確認できる道具です。複数の語を並べて、比較もできます。
得意なのは、季節性の発見です。年に一度、特定の時期に関心が高まる語を見つけたり、長期的に関心が増えているか、減っているかを知ったりできます。公開時期を決める材料にもなります。
限界は、表示される数字が実数ではなく、期間内の最大を100とした相対的な値であることです。語同士の相対的な大きさや、動きの形を見る使い方に向いています。
4つの道具の組み合わせ方
実際の作業では、次の順番で使うと、無駄がありません。
- Google 検索で、サジェストと関連語を集め、候補を30個ほど作る
- キーワードプランナーで、候補の検索回数の桁を確認する
- 検索結果を開き、競合の強さと検索意図を確認する
- 季節性がありそうな語は、Google トレンドで時期を確認する
- 公開後は、Search Console で、実際の検索語を確認する
有料のツールは、多くの語を一括で調べたいときや、競合の分析を細かくしたいときに役立ちます。しかし、記事数が少ないうちは、無料の道具で足りる場面が大半です。必要を感じてから、無料の試用版などで試すのが無理のない進め方です。
ツールの数字に頼りすぎない
どのツールも、数字は目安です。数字が小さくても、読者の悩みが深ければ、価値のある記事になります。数字を見る目的は、判断の補助であり、決定ではありません。最後は、検索結果を自分の目で見て、読者が何を求めているかを考えることが大切です。
無料ツールを使うときの注意点
無料のツールは便利ですが、使うときにいくつか気をつけたい点があります。
アカウントや設定の準備が必要なものがある
キーワードプランナーは Google 広告のアカウントが、Search Console はサイトの所有権の確認が必要です。最初の設定に少し時間がかかるので、ブログを始めた早い段階で済ませておくと、後でデータをさかのぼれます。特に Search Console は、設定した日からデータが貯まるため、記事の公開前に登録しておくことをおすすめします。
数字は目安であり、正確な訪問者数ではない
検索回数の数字は、実際のサイトの訪問者数ではありません。検索結果の1位でも、クリックされる割合は100パーセントではなく、検索結果にはほかの要素も表示されます。数字をそのまま見込みの訪問者数と考えず、語同士の相対的な大きさを知るために使います。
機能や画面は変わる
ツールの機能や画面の配置は、更新で変わることがあります。この記事で説明した内容も執筆時点のものなので、実際に使うときは、公式のヘルプで最新の手順を確認してください。名前が変わったり、無料の範囲が変更されたりすることもあります。
複数のツールを使い分けるのは、最初の数か月だけでよい
慣れないうちは、4つの道具を順番に使うのが負担に感じられるかもしれません。その場合は、まず Google 検索の機能だけで候補を集め、検索結果を開いて確認する作業から始めます。記事数が10本を超えたころに、Search Console を見る習慣を加えます。必要になったときに道具を増やす進め方で、十分に力がつきます。
次にやること
今日、次の作業を試してください。
- 書きたいテーマの語を Google 検索に入れ、サジェストと関連語をメモ帳に20個書く
- その中から5つを選び、キーワードプランナーで検索回数の桁を調べる
- 気になる語を1つ選び、Google トレンドで過去5年の動きを見る
3つの作業を終えると、4つの道具の違いを自分の感覚で理解できます。慣れてきたら、作業をテンプレート化して、新しい記事を書く前の定型の準備にすると、続けやすくなります。




