ブログ記事の最後の章は、本文の要点をくり返すのではなく、「読み終えた人が、次に何をすればよいか」を具体的に書くと役立ちます。まとめとして同じ内容を言い直すと、読者は一度読んだ話をもう一度読まされることになり、読みごたえが薄れます。
最後の章は、記事の印象を決める場所でもあります。読者を行動に導く書き方を覚えておくと、記事の質がひとつ上がります。
「まとめ」が言い直しになりやすい理由
記事の最後に「まとめ」の章を置く書き方は広く使われていますが、問題が起きやすい形でもあります。本文で説明した内容を、箇条書きで再度並べるだけだと、情報は増えません。
読者の側から見ると、すでに読んだ内容の確認にはなりますが、新しく得られるものはありません。長い記事ではなおさら、最後の言い直しに時間を使わせるより、すぐ行動に移れる形で終わるほうが親切です。
要点の確認が必要な記事もあります。その場合は、冒頭の導入文で結論を示しておき、最後は短い一文の確認と、行動の提案にとどめます。
「次にやること」を書く型
最後の章に、行動を書くときは、次の型が使えます。
- 今日できる小さな作業を、2〜3個挙げる
- 作業は、記事で説明した内容の中から選ぶ
- 各作業を、動詞で終わる具体的な形にする
- 作業を終えたあとの、次の一歩を一文添える
たとえば、リライトの記事なら、「Search Console を開き、表示回数が多く、クリックが少ない記事を3本書き出す」「そのうち1本の題名を書き直す」のように書きます。読者が、記事を閉じたあとにそのまま実行できる粒度にすることがポイントです。
作業は小さく、数は少なく
作業が大きすぎたり、多すぎたりすると、読者は実行に移せません。「今日30分でできる」程度に収めます。3つまでが目安です。
手順の数字や条件を入れる
「記事を見直す」より、「公開から3か月以上たった記事を3本選ぶ」のほうが、行動のイメージが湧きます。ただし、根拠のない数字や、確実な効果を約束する言い方は避けます。
避けたい終わり方
次のような終わり方は、読者に価値を届けにくいので、避けます。
- 読者の感想をたずねるだけの、定型の問いかけ
- 「ぜひ試してみてください」だけで終わる、内容のない呼びかけ
- 記事の要点を、そのまま並べ直す再掲
- 「頑張りましょう」など、中身のない励まし
これらは、書き手が記事を終わらせるためだけの文に見えてしまいます。読者にとっては、情報が何も増えないため、満足感につながりません。
励ましの気持ちを伝えたいなら、「最初の1本は、完成度を気にせず公開してみる」のように、具体的な提案の中に気持ちを込めます。
内部リンクを置く場所として使う
最後の章は、他の記事への内部リンクを置く場所としても適しています。読み終えた読者が、次に気になることを予想して、関連する記事を案内します。
たとえば、構成の作り方の記事の最後に、「見出しのつけ方」や「導入文の書き方」の記事へのリンクを置きます。本文中のリンクが文脈に沿った案内なら、最後のリンクは次の学びへの案内です。
リンクの数は2〜3本に絞ります。多すぎると、読者はどれを選べばよいか迷います。リンクには、「見出しのつけ方を詳しく知りたい方は」のように、何が読めるのかを添えます。
記事の種類別、最後の章の書き方の例
記事の種類によって、最後の章の書き方も変わります。
手順の記事
手順を実際に試すところまで、読者を導きます。「今日の作業は、手順の1〜2を実行して、結果を表に書き出すところまで」のように、実行する範囲を限定します。全部を一度にやろうとすると、負担が大きくなって、行動に移せません。
比較・選び方の記事
選ぶための最初の一歩を示します。「候補を3つに絞り、それぞれの無料の範囲で試してみる」のように、選ぶ前に確かめる作業を提案します。決断を急がせず、確認の方法を示すことが大切です。
基礎知識の記事
学んだ内容を、確かめる行動を提案します。「自分のブログの記事を1本開き、学んだ観点で見直してみる」のように、知識を自分の事例に当てはめる作業が適しています。
失敗を扱う記事
失敗を防ぐための、事前の確認項目を提案します。「公開前に、チェックリストの3項目を確認する」のように、小さな習慣にできる内容を示します。
行動を提案するときの注意
行動の提案は、読者に負担をかけすぎないことが大切です。強い言い切りの言い方は避けます。読者の状況はさまざまで、できる範囲も人によって違います。「できる範囲で」「余裕のあるときに」のような柔らかい言葉を添えると、受け取りやすくなります。
次にやることを考えるときの手順
最後の章を書く前に、まず「読者が記事を読み終えたとき、どんな状態でいてほしいか」を一文で書きます。たとえば「リライトする記事を3本選べている」のような状態です。その状態に至るための最初の作業を逆算すると、書くべき行動がはっきりします。
次に、その作業が小さすぎず大きすぎないかを確認します。大きすぎれば、さらに分解します。たとえば「ブログ全体を見直す」は大きすぎるので、「記事の一覧を開いて、公開から半年以上たった記事を3本選ぶ」に分けます。
最後に、作業を終えたあとの次の一歩を、一文で添えます。「選んだら、次はその記事の検索語で順位を確認します」のように、記事から行動、次の学びへとつなげると、読者はこのブログに戻ってきやすくなります。
最後の章の長さの目安
最後の章は、本文の他の章より短くて構いません。300〜500字、3〜4段落ほどで十分です。長く書きすぎると、行動の提案がぼやけます。リストと一文の添え書きで、読者がすぐに動ける形にまとめます。
公開後に最後の章を見直す
公開後のデータで、記事の最後まで読まれているかを確認できます。GA4 のスクロールやエンゲージメントの数字を見て、最後の章まで届いていないなら、本文が長すぎるか、途中で読者の期待とずれている可能性があります。最後の章の質を上げるより先に、本文の構成を見直すほうが、効果的な場合があります。
最後の章のリンクが、どのくらいクリックされているかも、GA4 のイベントなどで調べられます。クリックの多い案内の形を見つけて、他の記事にも応用すると、ブログ全体の回遊が改善する手がかりになります。
次にやること
今日できる作業を挙げます。
- 公開済みの記事から、最後が「まとめ」になっているものを1本探す
- 本文の言い直しになっている部分を削り、行動の提案に書き換える
- 関連する記事への内部リンクを、2本ほど添える
新しく書く記事では、構成の段階で、最後の章に何を書くかを決めておきます。決めておけば、書き終えに迷わず、記事の終わりまで一貫した流れを作れます。




