直帰率とは、サイトに訪れた人のうち、1ページだけを見て離れた訪問の割合のことです。ブログでは、直帰率が高いことがそのまま悪いとは限りません。検索で疑問を解決した読者が、記事を読んですぐに離れるのは、自然な行動だからです。数字の高さではなく、読者の疑問が解決しているかを基準に考えます。
また、GA4 では、直帰率の扱いが以前のバージョンと変わっています。見方を整理しておきましょう。
直帰率の基本的な意味
以前のバージョンのアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)では、直帰率は「1ページだけ見てサイトを離れたセッションの割合」でした。ページを表示して、何もせずに離れれば、直帰とカウントされました。
たとえば、検索から記事に来て、内容を10分かけて読み、満足して離れた場合も、他のページを見ていなければ、直帰です。つまり、直帰率は、読者が満足したかどうかを直接示す数字ではありません。
直帰率が高くなりやすいのは、次のような記事です。
- 疑問に短く答える記事
- 特定の語の意味を調べる記事
- 手順を見て、すぐ実行に移る記事
反対に、複数の記事を読み進めてほしい入口の記事や、サービスの紹介ページでは、直帰率が低いほうが望ましいことがあります。
GA4 での直帰率の扱い
GA4 では、中心になる指標が「エンゲージメント率」です。エンゲージメントのあったセッションとは、次のいずれかを満たすものです。
- 10秒(初期設定の場合)以上、サイトが表示されていた
- コンバージョンイベントが発生した
- 2ページ以上を閲覧した
直帰率は、「エンゲージメントのなかったセッションの割合」として定義されています。つまり、直帰率=1−エンゲージメント率です。
以前のバージョンとは定義が違うため、過去の数字と単純に比べることはできません。GA4 での数字は、GA4 のなかだけで比較します。
直帰率の確認のしかた
GA4 で直帰率を見る手順は、次のとおりです。
- 「レポート」の「エンゲージメント」から「ページとスクリーン」を開く
- 表の列を編集して、「直帰率」を追加する(初期状態では表示されていないことがある)
- 記事ごとの直帰率を確認する
画面や項目名は、更新で変わることがあるため、見つからない場合は、公式のヘルプで最新の手順を確認してください。
数字の読み方
直帰率の高さだけで、良し悪しを判断しないために、他の数字とあわせて見ます。
平均エンゲージメント時間と合わせる
直帰率が高くても、平均エンゲージメント時間が十分に長ければ、記事はしっかり読まれています。記事の文字数に見合った時間かを確認します。3,000字の記事で、エンゲージメント時間が10秒程度なら、読まれていない可能性が高いです。
流入経路と合わせる
検索から来た人と、SNSから来た人では、行動が違います。経路ごとに見ると、どの層で直帰が多いかがわかります。
記事の目的と合わせる
その記事に何を期待しているかを考えます。疑問に答えて完結する記事なら、直帰率が高くて構いません。他の記事へ誘導したい記事なら、直帰率の改善を考える価値があります。
改善を考えるべき場合
次のような場合は、記事の見直しを検討します。
- 直帰率が高く、エンゲージメント時間も極端に短い
- 検索から来た人の離脱が早く、導入文が読者の期待と合っていない可能性がある
- 続きを読んでほしい記事なのに、他の記事への案内がない
改善の方法には、次のようなものがあります。
- 導入文で、読者の疑問に直接答える
- 見出しを整理し、読みたい箇所を見つけやすくする
- 記事の最後に、関連する記事への案内を置く
- 表示速度を改善する
ただし、直帰率を下げること自体を目的にして、不必要にリンクを増やしたり、読者を引き止めようとしたりするのは避けます。読者の役に立つことが、最優先です。
直帰率を使った改善の考え方
直帰率の数字を、改善にどう使うかを、具体的に考えます。
流入経路ごとに見る
検索から来た人、SNS から来た人、他のサイトから来た人で、直帰率は大きく違うことがあります。検索から来た人の直帰率が高いなら、検索語と記事の内容のずれを疑います。SNS から来た人の直帰率が高いのは、気軽に覗いただけの人が多いためで、自然なことが多いでしょう。
端末ごとに見る
スマホとパソコンで、直帰率が違うこともあります。スマホの直帰率だけが高いなら、表示が遅い、文字が小さい、広告が邪魔をしているなど、スマホでの見え方に問題があるかもしれません。実際にスマホで記事を開いて、確認します。
記事の種類ごとに見る
用語の解説記事と、手順の記事では、直帰率の標準的な水準が違います。同じ種類の記事同士で比べると、特に高い記事、特に低い記事が見えてきます。
数字に振り回されない
直帰率は、ブログ運営でよく話題になる数字ですが、改善のために無理をするのは禁物です。たとえば、読者を引き止めるために、記事の途中に関係のないリンクを入れたり、続きを小分けにして複数ページに分けたりするのは、読者の利益になりません。記事が疑問に的確に答えているかどうかを、最優先に考えてください。
古い数字と比べないための注意
ユニバーサルアナリティクスを使っていた人が、GA4 に移行すると、直帰率の数字が大きく違って見えることがあります。定義が違うので、過去の数字と並べて、良くなった、悪くなったと判断してはいけません。GA4 に移行した日を境に、数字の意味が変わったと考え、GA4 に切り替えてからの数字だけで、比較してください。
また、他のブログや企業の公開している平均の数字を見ても、計測の設定や定義が違うため、そのまま比べることはできません。自分のブログの中で、記事同士、月同士を比べるのが基本です。
直帰率は、数字の名前が与える印象ほど、悪い指標ではありません。読者が一つの記事で満足して帰るなら、それはブログとして十分に役目を果たしています。数字の裏にいる読者の行動を想像しながら、見直す記事を選んでください。迷ったときは、記事を一度スマホで読み直して、自分が読者なら次にどうするかを考えると、改善の方向が見えてきます。
数字を見る目的は、読者の疑問が解決されているかを推測することです。記事ごとに目的を決め、その目的に合った指標を選んで見ると、数字の意味が理解しやすくなります。
次にやること
今日できる作業を挙げます。
- GA4 の「ページとスクリーン」に、直帰率の列を追加する
- 表示回数の多い記事5本について、直帰率とエンゲージメント時間をメモする
- 直帰率が高く、エンゲージメント時間が短い記事があれば、導入文を読み直す
数字は、月ごとの変化を追うと、傾向が見えてきます。




